ジャッカルの日

世田谷の河童料理専門店「ジャッカル」店主の日記ブログ。

怪盗・都大路を走る/『フィンランド式残酷ショッピング・ツアー』

 最終の準特急内で『僕のヒーローアカデミア』を読んでいたら降りる駅を乗り過ごしてしまった。「なんでこのマンガこのタイミングでNARUTOが1、2巻でやってたような展開始めるんだよ」とか考えていたらうっかり降り忘れてしまった。
 もう電車は無いので歩き始めたが、途中で寒くなってきた。マントだけでなく服も来ておくべきだったか…。タクシーに乗ろうと考えたが、まったく止まってくれない。こんなに手を挙げてるのに! ムチも振り回してるのに! 何故だ。おれの手の挙げ方がおかしいのか。おれの外見が気に入らないのか。こんなにおしゃれなシルクハットなのに…。おれが将来タクシー会社を設立するとしたら、車には真と理が大切だという意味で株式会社マリカーにしよう、などと考えていたら普通に1台止まってくれたのでそれに乗って帰りました。車内で「その格好、芸人さん?」などと聞かれたため、家に着くまで男爵ディーノについて講釈する。

 


 

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 Amazonプライム『フィンランド式残酷ショッピング・ツアー』観る。一時期やたら流行ったPOV形式のホラー。

 父親を亡くしたロシア人の親子が、失われかけていた絆を再確認するためにバスツアーでフィンランドへ出かける。ショッピングのため巨大モールに連れていかれたツアー一行だが、彼らはモール内に幽閉されてしまう。この日はフィンランドの特別な夏至のお祭りで、フィンランド人が外国人の肉を食ってお祝いする日だったのだ! ロシア人の喉笛に食らいつき、噛みちぎるフィンランド人! 親子は夏至が終わるまで逃げおおせることができるか!?

 ストーリーは国辱モノというか失礼な限りだが、ひょっとしたら国際的・政治的ななんかのブラックジョークなのかもしれない。ロシアとフィンランドの関係なんて、詳しく知らないから想像でしかないが。じゃあホラーコメディなのかというとそんな雰囲気はなく、POVならではの緊迫感はなかなか。序盤、ショッピングモールの鍵を閉めて回る店員が映った時の不気味さ、モール内のあちこちで悲鳴が上がる中、逃げ回るカメラなどはそこそこ怖い。主人公の親子の微妙な関係の描き方もうまく、ラストの寂寥感も個人的には好み。だからこそ、フィンランド人が人を食う理由がバカバカし過ぎるのがホントよく理解できない。オススメはしないが、60分少しの中編なので時間空いたときに観るのにいいかと。