ジャッカルの日

世田谷の河童料理専門店「ジャッカル」店主の日記ブログ。

ペアでドッキリ!コンビで結晶/『ザ・シサ』

 警察署の前にはたいてい、棒を持っている人が立っているが、あれはなんなんだろう。立っている本人に尋ねてみると「趣味です」とのこと。なんだ、趣味か。持ち回りで警備かなにかしているのかと思ったら、全然関係なかったとは…。ボクもやってみた~い! 貸して貸して~~とふざけた調子で棒をつかんでみるが、彼は微動だにせず無言でこちらを見つめるだけである。ふと下に目をやると、彼は足首まで地面に埋まっているのだった。

 


 

 筋肉少女帯の新譜『ザ・シサ』聴く。30周年記念とは思えぬマッタリさというか、スルメ曲というか、正直に言うとキラーチューン不在の地味な1枚。1曲1曲は別に悪くない。「ほどよい」自虐が入った歌詞とか…レベル自体は低くない演奏とか…それなりに耳に残るフレーズとか…。円熟味を優先してトゲを全部折ったというか…。インスト2曲がいちばん印象的かもしれない。歌詞世界が、というよりも単純に曲のパワーの問題な気もする。「好きな人は好きだろう」とか「評価が分かれそう」とかそういう無難な言い方になってしまう。  リード曲の「オカルト」はオーケンも出てるテレビバラエティ「緊急検証!」の映画版主題歌だが、これも悪くはない。悪くはないがなんだろう? もどかしい。筋少も特撮もタイアップ曲(特にアニメ)だと外れなくイイ仕事をする気がしますね。なんだかんだで聴き手に世界観を共有させるのが抜群にうまいんだろうな。  オーケン、もう1枚新譜出してるらしいがそれもまあ近いうちに。  

【ご報告】1年間のまとめ&収支が○○○○○○円だった件

 ブログ開設して1年が過ぎた。ここ最近の月間アクセス数はちょうど10000前後くらい。ひと月に15回前後更新の日記ブログとしてはどれくらいの位置なのかよくわからないが、冷静に考えてみればすごいことにも思える。例えば連絡先に載っている友人たちに片っ端から連絡して「おれのブログ読んでェ~~」とエア投げキッス付きでお願いしても、実際に見てくれる暇人はよくて2人。10000アクセスを稼ぐとなるとそれを月に5000回、1日167回ペースで営業連絡をしなければならないわけだ。正気じゃねぇ。怖い。通報するわそんな奴。そう考えると10000という数はすごい。ありがとうございます。ちなみにブログでの収入はここ1年で88円でした。はてなブログPROにした際に20000円払っており、そう考えるとトータルでの収支は-19912円です。肉若丸で3人で飲んだ時とあまり変わりませんね。

 なんにせよ、多くの人に見てもらえるというのは素直に嬉しい。これをこじらせるとバケモノが生まれるのだがそれとはほどほどに付き合うとして、この1年間で読まれた記事ベスト5を調べてみまんた。厳密にはPV(ページビュー)とアクセス数は違うものらしく、はてなブログで見られるアクセス解析はPVの方を表示しているとのことですが、面倒なので気にしないことにした。


1.【特集】SCPの有名どころを読み終えた人のためのおすすめ20選

 ぶっちぎりでよく読まれている記事。夏休みくらいの頃に急にアクセスが増えたのだが、VtuberがSCPを取り上げたとかそういう影響があったような。確か。
 「おすすめSCPまとめ!!!!!1」とかいう記事で紹介されてるのって、確かに傑作だけど「もう見た」感のあるヤツばっかりだったので、しょうもないけど悪意だけはすごいみたいなパルプ感重視のセレクトをした。
 たぶん来年もこれが1位のような気がする。

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2.『遊戯王デュエルリンクス』でのみ流行したわけのわからないデッキ16選

 「一時期流行っていたが、とうに環境に取り残されたデッキ紹介」という、読んでもまったく強くなれない記事。非常に楽しく書けた。これを書いた当時は全盛期だった【空牙団】も、今は規制されまくってすっかり見なくなった。

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3.【特集】25年前のエロラノベレーベル「ナポレオン文庫」の名作珍作レビュー18選(前編)

 3年前に出したサークル誌「二級河川15」に寄稿した記事の再録。チンポとか連呼してるので「はてなブログってエロ記事OKなの?」とビビりながら載せたが、全然大丈夫だった。これと「SCP20選」は書いてしばらくはまったく注目されていなかったが、何かの拍子でRTされると一気にアクセスが増えた。そうなると検索上位に来やすくなるのでさらに目につく機会が増える、とのこと。このメソッドを突き詰めるとこれまたバケモノが生まれる。

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4.その男、ゼロのスタート/『王様ランキング』

 特集でもレビューでもない、普通の日記ではいちばん読まれている。『王様ランキング』が話題になった日にあげた記事だが、これが4位というのは意外。時事ネタは強い。
 特集・レビュー以外の記事は日記と称する怪文書+漫画やゲームなどの感想で構成されているが、こういう形にしているのは基本的に日記を書くのに非常に苦労しているからで、筆慣らしのために後半の感想文を先に書いているからです。そもそもブログをはじめようと思ったのは渡辺電機㈱先生のブログに感銘を受けたからで、永遠に読んでいられるほどの量と面白さがあり、「自分でこういう感じのブログを書けば、2倍の量が読めてお得なのでは?」と考えたためです。電機㈱先生は毎日更新のうえ、クオリティの高さはおれなど足元にも及ばない。ぜひ読んでいただきたい。

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5.『Fallout76』序盤思い出のクソスポット7選

 発売直後のゲームの攻略、に見せかけた何か。最近の記事だが、やはり時事ネタは強い。そこそこ強くなってザコにやられることがなくなった「終盤思い出のクソスポット」は、PvPで殺されたとか、谷底に落ちて即死したとかそういう場所ですね。

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 ちなみに6位は「ナポレオン文庫記事」の後編、7位は「血を吸う花は少女の精/ウルトラマンタロウ」という日記でした。日記のタイトルは特撮番組のサブタイトルから適当に付けているが、この回は後半のレビューでもちゃんと「血を吸う花は少女の精」を取り上げている。ウルトラマンタロウ屈指のトラウマ回であり本当に怖い。
 なんとなく理解できたのは「内容がちゃんとしていると読まれる」「タイトルもちゃんとしていると読まれる」「題材が時流に乗っていると読まれる」という、わりと当たり前のことでした。「ブログで副収入!! あなたも不労所得!! 野菜を洗おう!!」みたいなブロガー指南の本を読むと「当たり前のことしか書いてねえじゃねえか」と思うが、まちがいではないのだな。今後の方針としては、方針を特に決めずにやっていきたいですね。以上です。

そして、誰も居なくなる/『ヘレディタリー 継承』

 うそだらけの既婚男子日記でふぁぼを稼ぎ続けたジャッカル佐崎さん、その自己顕示欲のキモさが叩かれたのも今は昔。うその人情ほのぼのツイートを連発するかたわら、批判的意見はいっさい無視して架空の妻・親族・隣人たちと織り成すやさしい世界を呟き続けた。結果、一定のファンも付きオフパコに困らない地位を確立、そのネットリテラシーは高く評価されSPAにインタビューを申し込まれるほど。そんなジャッカル佐崎さんのインターネット必勝術が克明に記された小冊子、今なら300円ポッキリですゾ! などと絶叫しながら小汚い男がおれの背広の裾をつかんできたので、キッと睨んで拳を振り上げる真似をすると「ピャア」と小さく声をあげて離れ、そのまま人混みに紛れていった。

 


 

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 『ヘレディタリー 継承』観てきました。巷では「史上もっとも怖いホラー映画!」「ここ最近で最恐!」などと言われており、ハイハイいつものやつね、と思いながら観たのだが、本当にすみませんでした。ここ最近どころか、おれが今まで観たあらゆるホラー映画の中でもぶっちぎりで怖かった。

 オールタイムベスト級ホラーである。

 

 比較的最近観たいろいろなホラー…例えば『IT/それが見えたら、終わり』も『哭声/コクソン』も『グリーン・インフェルノ』も、出来が良くてしっかり怖い作品であった。ただ、『ヘレディタリー』には、これらの作品に盛り込まれていた「エンターテインメント性」が無い。ひたすら観客の神経と精神を削り、怖がらせて恐ろしがらせて厭な気分にさせることに全てをつぎ込んでいる。…本当にもう、カンベンしてくれよ!

 

 祖母の死をきっかけに、絆に亀裂が入り始めるとある一家。いつしか彼らの周囲には奇妙な現象が起きる…。あらすじだけを抜き出してしまえば、『ヘレディタリー』の物語は非常に単純だし、コックリさんじみた降霊術をはじめ、登場するオカルト要素や怪異も目新しくはない。それでいて、抜群に怖い。「取り返しのつかないあやまち」を犯した時の、自分の周りのすべての時間が止まってしまったような感覚。見慣れた家が、部屋が、異界へと一瞬にして移り変わる浮遊感。その描き方の上手さが半端ではない。物語の後半で、一家の異変の元凶と思われる存在が明らかになる。だいたいのホラーだと、こういうタネ明かしがされた瞬間に恐怖感そのものがチープになるというか、正体がわかったことによる安心感から以後は多少はラクな気持ちで観られるようになるのだが、本作の場合はソレが一切ない。「けっきょく○○かよ~」と頭の片隅では思うものの、○○の恐ろしさは減じることが無い。絶望に次ぐ絶望、凶悪なる驚愕の末に迎えるラストには呆然とするしかない。

 

 なんかもう…スゲーものを観てしまったという思い。おれの中の「こんな映画が存在していいのか」級の判断は『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』が基準になっているが、ほんとホラー映画の『デス・ロード』枠は本作ですわ…。映像、演技、音楽、効果音、人を怖がらせることに特化した暴力。「本作の途中にホンモノの幽霊が映っていた!!??」みたいにも言われていたが、幽霊のほうが数段マシですわ。

 劇場で購入したパンフレットはネタバレ考察がいろいろ載っていて興味深く読める。本作は終盤の展開がなかなか複雑で、伏線も多数張られているのでストーリーの考察しがいがありそうだが、怖すぎてそこまで頭が回らないと思う。ちなみに監督はこれが長編デビュー作。監督自身に起きた「家族の不幸」がきっかけになっており、キャラクター造形には7年の年月をかけたという。…確かに、そこまでの「なんか」が凝り固まっていないとまず撮れない奇跡のような悪夢だよなと思わせる。

 

 ホンマ、劇場で観てください。人生歪むから。

戦慄の未亡人下宿/『落とし穴:尾籠憲一 異色短篇漫画集④』

 大根が安かったので、冷蔵庫で余っていた豚肉も使って煮物にしました。

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 大根は皮をやや厚めに向いて乱切りに。「つまようじ一本で大根の皮がキレイに剥ける裏ワザ!」とやらを試してみたが、まるでうまくいかなかったので普通にピーラーで剥いた。

 豚肉を軽く炒め、大根、酒、しょうが(チューブのやつを適当に)、しょうゆ、砂糖をブチ込んで煮る。簡単。

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 主食は和風のものがよかろうと、しらすスパゲティを作ることにした。オリーブ油で唐辛子とにんにくを炒め、水を加えたのち焼き海苔をちぎって投入。味付けは和風だしと昆布茶で。海苔が溶けたあたりで、固めに茹でたスパゲティとしらすを入れて馴染ませる。皿に盛ったあと、残しておいたしらすを上からどっさりと。

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 今回はアクセントとして、煮物にもスパゲティにもカイワレ大根を添えてみた。子供のころは好きでもなんでもなかったカイワレだが、「色どり」という点では超優秀なのな…。栄養もありそうだし。作り手の視点からはこんなに便利な野菜もそうそう無いと思う。

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※お詫び 調理過程の写真をお見せする予定でしたが、手違いで内容と無関係な画像を掲載してしまいました。申し訳ございません。

 


 

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  Kindle Unlimited『落とし穴:尾籠憲一 異色短篇漫画集④』読む。おもにWebで展開されている作者の作品、ほとんどがKindleで読めるようだ。フルカラーは電子書籍の強みの1つだよな~。

 「異色短篇」の名から想像できる通り、ちょっぴり奇妙な怪奇幻想の世界を描いた短編集の中の1編。正直なところ「このモチーフでこの展開は突飛すぎるのでは!?」と思ってしまう話もあるが、先の予測がつかない奔放な展開がいい意味でのB級感を溢れ出させており、いくらでも読めてしまう…怪談はこうでなくっちゃネ! 注目したい作者。

 

【特集】2018/11/26文学フリマ東京出品の新刊が我ながら面白い【booth】

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 つーわけで、第二十七回文学フリマ東京に出した新刊「二級河川20 Past Future Past」boothで通販開始いたしましたヨッ。既刊のうち14、15、17号は完売御礼、18号も残りわずか。売り切れ分はpdf販売なども考えておりますので、いずれ。

kinyuukai.booth.pm

 

 イベント終了後になんですが、今回の新刊について個人的な感想だの解説だのを書いていきます。先週はアパラチア探索で忙しかったので…。

 ちなみに「二級河川」は毎回テーマ(レトロゲームだのグルメだの宗教漫画だの)を決めてその内容に沿った記事を載せるのが通例だったが、この号は「ノーテーマ」である。テーマ無しでも成立するんじゃ? という実験的な試みでしたが、普通に成立することがわかったし、記事のジャンルも広がったのでよかったのでは?

 

【もくじ】

 

■表紙・裏表紙

 今回は会誌20号・20周年記念号つーことで、過去の号の表紙がディケイトばりに総登場しています。著作権的にヤバげなやつは小さめに載せているので目をつぶってください。サブタイトル決めは最後まで揉めました。どれだけ難航していたかは当時のSkypeログから大体推察できるかと思います。

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■平成の次の元号を当ててハワイに行こう![ジャッカル佐崎]

 拙文。初稿完成後に読み返してみたところ、あまりにもバカバカしかったので「元号と法律」「元号まめちしき」など教養を感じさせる部位を付け加えてみたが、まったく印象が変わらなかったので諦めた。おしっこにワインを混ぜてもワインにはならない。ちなみにおれが希望する次の元号は「機械化」です。


■帰ってきた!珍名馬券探券隊[束スポ競馬班(日月神/シ青水)]

 へんな名前の競走馬の馬券を実際に買ったり、負けたりしているある意味体当たり企画。「オレハマッテルゼ」「アバオアクー」「セガールモチンモク」「モチ」「タコ」

…。『ダビスタ』が作業プレイになってきた辺りでつけたようなざっくばらんが過ぎるお馬さんたちの名前がぞろぞろ出てきます。7年前の「二級河川11号」に載った原稿の続編。

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■銀牙以外の高橋よしひろ先生作品解説[きしもと “ケモナー” げん]

 犬が喋るまんがで有名な高橋よしひろ先生の、犬が喋ったり喋らなかったりする各著作のレビュー。犬専門まんが家みたいに思われている先生だが、野球モノ、サバイバルモノ、刑事モノと多岐にわたるジャンルを手掛けていることがよくわかる。とは言えやっぱ心に残るのは『甲冑の戦士雅武』とかだったりするんですが。

 

セパマニア ~ Sepaktakraw Mania ~[シンタロー]

 オタクにはどうにもなじみが薄いスポーツ「セパタクロー」について語る連載。2018年はセパタクローにとって歴史的な1年だったという事実、皆さんご存知でしたか!?

 

■Steamで脳汁爆発 ゆかいなおしごとシミュレーションゲーム[黒江ヨチ]

 Steamで配信されている入国審査官ゲーム「Papers, Please」、緊急通報番号の指令オペレーターゲーム「911 Operator 」のレビュー。Steamならではとしか言いようがないニッチな題材。この界隈は金鉱というか、お宝が眠り過ぎていて逆に手を付けづらい気がするほどなのでありがたい記事。入国審査官ゲーム、ちゃんとシナリオ(しかも、プレイヤーに葛藤を生じさせそうな内容)があるのが興味深い。

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■君は黒歴史ノートを見たか?[村長]

 本誌の表紙なども手掛ける絵師の村長氏が、自らの15年前の黒歴史ノートを極限大公開するという自爆テロ。どうコメントしろっていうんですか! 自作キャラに『スパロボ』ばりの精神コマンドを設定しているところとか卒倒しかけた(身に覚えがあり過ぎて)。

 

■ドカベン プロ野球編 オフシーズンを中心に振り返る[すくみづ]

 今号で初参加していただいたゲスト、すくみづさんの原稿だ~~! 超うれしい! すくみづ氏はサークル「わがはじ!」主宰。過去の文学フリマでたまたまブースが隣席だったのがご縁で知り合ったのだが、氏が個人で作成しているという同人誌「'00/25」のクオリティの高さ…題材選びのセンス、取材力、構成力、デザイン力、もう見習うしかない凄みの塊なので、これはもう是非手に取っていただきたい。

www.wagahaji.com

 今回は誰でも名前は知ってる野球漫画『ドカベン』について取り上げて頂いたのだが、通算200巻以上ある『ドカベン』の中でも『プロ野球編』、しかも試合とは直接関係ない「オフシーズン期間」についてのレビューである。「なんでやねん」という気になるがそこはベテラン水島御大、ラブコメ展開、清原・松坂といった実在選手との絡み、まさかのゴルフ編など見どころ満載なのであった。

 

■DDR の栄光[Fear ウルフ]

 我らの会誌が20周年、そして往年の名作音ゲー『ダンスダンスレボリューション』も20周年…というエッセイ原稿。未だにゲーセン行くと置いてあったりするからスゲェよな。

 

■その男、鋼鉄(クロガネ)と熱血とメガネっ子~飯島祐輔に関する一考[TANDM]

 2010年に急逝した漫画家、飯島祐輔についてのレビューエッセイ。ミリタリー趣味に加えゲーム、アニメ、エロ、特撮に精通した絵に描いたようなオタクであり、「知る人ぞ知る」という立ち位置が似合い過ぎる漫画家であった氏の功績を語る。

 

■無何有之郷の人 渡辺修二郎・伝(第1回)[堀川秋海]

 たぶん誰も知らないであろう文筆家、渡辺修二郎についての調査研究報告。Wikipediaにも載っていない情報がサラリと掲載される「二級河川」の面目躍如といった内容の真面目な記事。


■『トーハン週報』に掲載された訃報一覧(不完全版)[トム・リバーフィールド]

いつからか会誌の定番となった人名リストシリーズ。会誌の人気連載の1つ。正直なところ、個人的には意義はともかく意図と意味がさっぱりわからないのだが、やってないRPGの攻略本の敵データを読んでも理解できないのと同様で、プレイ中の人には興味深く役立つものであろうと思われます。


■金腐川宴游会を振り返る 会誌二級河川20年史

 「二級河川」の12号以前は一般的には流通していないため、「今回で20号! 20年の歴史ある由緒正しい雑誌です!」と主張しても妄言と取られかねない。今回のこの「20年史」の登場で、「20号も出ているなんてウソだろう」「オタクの脳内設定じゃないの(笑)」「キミは突飛で面白いことばかり考えるから、マンガ家にでもなりたまえ」などと言われ枕を涙で濡らす日々も終わります。本人ら以外が読んで面白いかどうかはともかく大変貴重なアレです。

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 はい、いかがだったでしょうか。字、多いぞ~~! 読み終えるのに時間かかるぞ~! 前述の通り、テーマを設けなかったぶん「雑誌としての雑さ」が極まり、それが読みごたえに通じているので奇跡みたいな出来だと思います。とは言えノーテーマだと「宣伝しにくい」ということもわかってしまったので、次号以降はまた特集記事もいろいろやっていく予定です。

 

 同人誌づくり、本当楽しいな。

 

さすらいびとの荒野/『新ゲノム』

 文学フリマ東京、コミティアお疲れ様でした。明日にでも感想を。そしておれ、『Fallout76』攻略おつかれさまでした(まだ終わっていない。レベル51)。放っておくとフォ~ルアウト攻略ブログになりかねないので自重しているが、ベゼスタのコレとかエルダースクロールとかは発売されるたびに健康損ねるレベルでプレイしてしまう性質なので生暖かい目で見てください。だいたいめざましテレビが始まるころに寝て、普通に起きて出社みたいな生活を1週間ばかり続けています。

 この3連休はわりと限界が来たので寝まくっていた。少しは横にならないと十分な休息(XP+15%)の効果が得られないからなあ。生理的欲求をRAD入り飲食物で解消し、拾ったタイプライターや卓上ファンを解体してネジを集め、重い身体にバファウトで活を入れて帰宅していたここ最近の記憶、果たしてアパラチアなのかトウキョーなのか…。

 


 

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 2年に1度のお楽しみ、『新ゲノム』最新刊。相変わらず1ページのネーム量がハンパなく、さらに“動き”で笑わせるビジュアルインパクトが抜群だし…。おれは『新ゲノム』の1巻を読んだときは「こんな漫画が存在していいのか」とノックアウト寸前だったのだが、足ガクガクながらなんとか持ちこたえました。完全な余談ですが、漫画を読んで完全に「負けた」と思ったのは『アズマニア』の3巻と『GOD SAVE THE すげこまくん!』の2巻で、具体的に何をもって勝ち負けとするのかは自分でもよくわかっていないが『ゲノム』もそれに近いナニです。8巻は「意外に顔を合わせる機会が少なかった準レギュラー同士の話」が読めるニキビダニの回、3コマ目で「1日中こんなこと考えてないと思いつかないだろうな」みたいなネタが披露されるウミウチワの回が好き。

 

右も左もぶっ殺せ/『少年の町ZF』

  我こそは性欲拳法ウフフ真拳伝承者! そう絶叫してちびっこ道場へ他流試合を挑む百田尚樹さんだが、シャッターは堅く閉じられたままだった。気持ち強めのタックルを敢行するも開ける事かなわず、「他者への非寛容は自分勝手なへんずりと同じや」とよくわからない苦言を残して去っていった。という夢を昨晩見たりはしなかったのですが、皆さんはどうでしょうか。(見たという方はコチラ をクリック!!)

 


 

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 『少年の町ZF』をKindle Unlimitedで読了。原作は面白かったころの小池一夫。「生き残った、あるいは隔離された少年たちのサバイバル」ってわりとお約束のパターンだけど、うまく言い表す言葉ありましたっけね? 『十五少年漂流記』もの?
 ある日、UFOの襲来によってすべての人間が吸血鬼のようになってしまう。残された11人の少年たちは怪しい光を追って樹海に向かい、そこで「囁き子」と名乗る少女を発見。自らを「悪魔の巫妖」と称する囁き子が敵の尖兵であることを知った少年たち。リーダー格の少年は囁き子をレイプし、夫婦になることを宣言(なんで?)。囁き子を奪われた悪魔の軍団との戦いが幕を開ける!
 古典的な宇宙からの侵略SFにオカルト要素(ダウジングロッドやピラミッドパワーなんかも出てくる)がばっちりハマっており、緩急のついたストーリーテリングも見事。小池センセってSF書けるのね、梶原一騎と違って。
 最終回にものすごい唐突感があったり、なぜか女子プロレスラーと闘うことになったり、なんやねんソレと思う展開がないこともないが、スケールの大きい怪奇と冒険に加え、友情努力勝利のエッセンス、謎解き要素に泣ける展開も詰め込んだ豪華すぎる娯楽作。サブタイトルも含めて凝った言葉まわし、作中でこれでもかと披露される「教養」には素直に感心するばかりでした。いふォ~む。

『Fallout76』序盤思い出のクソスポット7選

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 おれは今レベル37だが、まだまだ序盤も序盤というか、全体の8%くらいしか進められてないと思う。とは言え、現段階でも印象深いクソみてえなスポットがいくつも発見できたのでご紹介したい(ネタバレ込み)。「敵に殺された」「バグでひどい目にあった」等の個人的な理由が多いです。

 

デスクロー・アイランド

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 スタート地点のVault76から北西に進めば見えてくる小さな島で、レベル2~3もあれば行ける場所。到着後に表示される不吉な名前にビビる人は多いはず。
 島と言っても川中にある小さな中州だし、デスクローが生息しているようには見えない。おそらくは誰かが隠し財産か何かを守るため、冒険者が近づかないような名前を付けただけなのだろうと考えた。
 でも、それがいけなかった。

【MAP】

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プリケッツ砦

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 グラフトン市長の依頼でここのトークン販売機を修理させられるクエストがあるのだが、11月19日のアップデート以前は、この販売機が絶対に修理できないというシンプルかつタチの悪いバグがあった。今は修正されているし、ネーミングもオナーホール孤児院に匹敵するしそんなにクソではないです。

【MAP】

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モーガンタウン空港

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 チュートリアルを兼ねた最初期のクエストで訪れる場所。武器・アーマー・細工師など各種の作業台、プロテクトロンの店、一通りの作物が実っている畑、スコーチ退治のランダムイベントなど、拠点として必要なものが揃っている。ここでレイザーグレインを集めて肥料場をキャンプに作れば、食料の自給に役立つ。

 たいていのモノはあるのだが、個人用の収納箱が無い。問題は「監督官の保管庫」というまぎらわしいオブジェクトがあることで、ここに入れたものは他のプレイヤーでも勝手に持ち出しできてしまう。たまにここを覗くと、初心者が収納箱と間違えて入れたであろうジャンク類が見つかったりする。公式の罠。

【MAP】

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ポセイドン・エネルギープラントWV-06

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 アパラチアにいくつかある発電所のひとつ。クリアするとジェネレータ関連の設計図がもらえる突発イベントが起きることがある。ただクエスト内容がわかりにく過ぎるし、広いし、RAD汚染がヤバいので1人でやろうとすると大変面倒くさい。イヤんなった。発電所内に置いてあるRADスーツを着てから進めるのが定石なのだろうが、スーツの位置も次に向かうべきところも大変わかりにくい。ちなみに他の発電所に比べると、敵の強さ的にまだマシなほうである。

【MAP】 

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シュガークローブ

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 ミストレス・オブ・ミステリー関連のクエストで訪れる施設。ミストレス装備の作成に必要なデータをここで探すことになるのだが、マーカー表示がおかしくなっていて、正しい次の目的地が表示されなくなるバグがある。
 ここのクエストでは「ホロテープにデータをダウンロードして持ち帰る」ことが目的。データのあるターミナル近くに大量の「空のホロテープ」があるので、ああこれをターミナルに入れてからダウンロードすればいいのだなと推察できるが、空のホロテープをそのまま入れても「容量が足りない」という表示が出る。実は、空のホロテープをフォーマットするためのターミナルが別の場所にあるのだが、この場所がうまく表示されないことがある。
 ちなみにこの施設では、プロテクトロンやMr.ガッツィー、マシンガンタレットといった機械系の敵がわんさか出てくる。恐ろしいのはレベル36の王冠付きアサルトロン・インベーダーが出現する可能性があることで、レベル20前後では一瞬で蒸発必至の火力を持つ強敵。ステルスでやり過ごすことは難しくないのだが、目的マーカーバグで次にどこへ行けばいいかわからなかったおれは、コイツに無謀な戦いを何度も挑んでしまった。パルス地雷もたいして効かず、スナイパーライフルのヘッドショットでもミリ単位しか減らない硬さ。バカスカ死んでジャンク落としまくり、スティムパックもステルスボーイも尽きた。
 何度目かの挑戦で、たまたまレベル60前後のプレイヤーがやってきた(戦力が整いさえすればジャンク稼ぎに良さそうな場所ではある)。彼が露払いしてくれたおかげで安心して探索できるようになり、ようやくクリアできたのだが、今のところぶっちぎりのクソスポット暫定1位である。

【MAP】

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イングラムのマンション

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 なんてことのないただの別荘だが、レベル20くらいの時に上記の王冠付きアサルトロン・インベーダーに延々追いかけられて怖かったのでクソです。この間パワーアーマーを着けて久々に行ってみたが、レベル30台のロボブレインやらがわんさか見えたので逃げた。トラウマ深し。

 【MAP】

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ホワイトスプリング・ゴルフクラブ

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 グリーンの芝が美しい広大なゴルフ場。たまにデスクローが沸いたりするが、ゴルフ場を警備するプロテクトロンやアサルトロンが退治してくれることもある。

 クラブハウス内にはアホほどフェラル・グールが沸く。グールの群れを近接武器でなぎ倒せばどんどん経験値溜まるし、ジャンクやRAD系回復アイテムの稼ぎ場所でもある(ウェンディゴが出た時は警備ロボのところまで走って逃げれば弱らせてくれる)。グリーン内にキャンプを置くこともでき、この辺りを拠点にしたらリッチな気分に浸れる。まさに神スポット。

 だがここでグールに襲われて、受けるRADが50%増加する病気(ラッドワーム)をもらったとき、なぜか1.5倍どころではないものすごい勢いでRADが増え、あっという間に死んだことが2回ほどある。まさにクソスポット。同じような目にあった人は何人かいるようで、「長時間プレイしたせいでラグが起き、見えないグールの群れに時間差で殴り殺されたのでは?」という考察がなされていた。正解っぽい。

【MAP】

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 以上です。

 クソクソと言ってますが、クエスト進行不可とかの致命的なバグはちゃんと修正されてるし、収納箱の容量以外はいまのところ不満ないですね。今はなんとか鉱業でパワーアーマーを作成するクエストを進めており、これをクリアできればだいぶ戦力は整うはず。かつてのクソスポットも稼ぎスポットに早変わりするかもしれません。しないかもしれません。未来…。

【レビュー】オンライン専用の意味あんまない「いつもの」楽しさ ―『Fallout76』

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 『Fallout76』、PS4版を発売以来アホみたいにプレイしている。シリーズ初のオンライン専用タイトルということでワクワクしていたのだが、先に結論から言うと「いつもの『Fallout』なので安心すると同時に、オンラインならではの楽しみも特に感じない」ハンパな作品だと思う。つまらないかと言われると決してそうではないが、迷走っぷりは感じる。

 

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 本作は人間が完全に死に絶えたアパラチアが舞台。冒険中に出会う人間は同じVault76の仲間たち=他プレイヤーだけ。街の住民もレイダーもBOSもエンクレイヴもいない。ただ、フェラル・グールやスーパーミュータント、新たな敵としてスコーチャーというゾンビみたいな連中はいるし、クエストはこれまで通りホロテープやターミナル、残された文書からも受けられる。商人としてベンダー係のプロテクトロンや、放浪のスパミュなどもいる。要はいつもの『Fallout』なので安心してほしい。人間のNPCがいないことをマイナスと思う人はいるかもしれないが。

 

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 他プレイヤーとのコミュニケーションは突発イベントでの共闘か、賞金首になったPCを追い詰めてブッ殺すくらいが今のところ関の山だと思う。取引でアイテムをやり取りすることはできるが、本作は荷物の重量管理がいつにましてシビア。食料と水のは常に持ち歩かなければいけないし、ファストトラベルのたびにキャップは取られるし、拠点の収納箱にも重量制限があるので、いらんモノはさっさと処分せざるをえない。他プレイヤーとの取引のために余分なものを取っておく人は少ないと思う。協力してクエストを進めることも可能だが、ぶっちゃけ『Fallout』のクエストはターミナルとにらめっこしたり、ホロテープを聞いたりする時間がけっこう長く、マルチプレイにはまったく向いてない。こちらが事件の真相を把握しようとじっくり考えている間に、さっさとクリアされてしまう可能性もある。

 

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 おそらく、フレンドとチームを組んでキャンプでアジトを組み立てたり、ボイスチャットで情報交換しながら進めるのがいちばん楽しいし、制作側もそれを意識しているのではないか。ただ、野良の相手とチームを組むのはわりとハードルが高そうだなと思う。言葉の壁もあるし。オンラインの楽しみが今のところそれくらいしかないのに比べ、「VATSやアイテム使用時でも常にリアルタイムで時間が進む」「睡眠時でも時間を飛ばせない」等、オンライン化による不自由は目立つ。目立つが、ゲーム性を損なうほど致命的なものでもない。

 これからのアップデートやイベントの追加などはいろいろあるだろうし、豊富な武器・防具のカスタム、Park組み立ての楽しさ、Photo撮影モードの多彩さなどハマれる要素は盛りだくさん。シリーズファンは安心して買っていいレベルだと思う。君もパワーアーマー着込んでヌカランチャーを乱射するプレイヤーキラーになって山狩りにあおう!

 

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★まめちしき★

●ワークショップを取得すると、自分がまだ開放していない独自の施設だのなんだのがそのワークショップ限定で作れるようになる。オイルだの銀だのジャンクだのの資源が定期的に手に入る施設もあったりする(何が取れるかはマップ画面で確認できるはず)。ジャンクもそのワークショップでのみ使えるモノがあらかじめ用意されているので、ばんばんこれらの施設(&電源ジェネレータ)をクラフトすればいい。ログアウトするとワークショップは消えるので、プレイ開始直後にやっとくといいです。

●収納箱に入れたものは他プレイヤーに取られない。容量制限があり、今のところ重さ400が限界なのであまり考え無しに放り込んでいるとすぐ満杯になる。

●モジュール付きの武器・防具を解体すると、そのモジュールが解放され、自力でクラフト・改造できるようになる。荷物に余裕があったらモジュール付き(名前に+が付いてるやつ)の装備はできるだけ取っておいて作業台まで持っていこう。

●医療箱や弾薬箱から追加でアイテムを取得できるParkは、当該物を調べた時に△ボタンを押さないと効果を発揮しない(△を押すとさらなる探索を行う)。

●肉、野菜などは時間が経つと腐る。腐るまでの時間はコンディションのゲージで分かる。調理すると長持ちするようになる。腐った肉などはケミカルステーションで肥料にできる。

●荷物の重量を減らすParkは普通に便利。

●序盤のやっかいな敵はだいたいスパミュかスコーチャーかグールの群れなので、ミスティックパワーを取ればスティムパックと食料不足はだいぶ解決する。

 

以上です。

401号室/『ジェーン・ドウの解剖』

 今日はバンガイストわたモテの更新があったり、『ドラガリアロスト』の新イベントや『LET IT DIE』のノーモアヒーローズのコラボが始まったり、『Fallout76』が発売されたり、仕事が休みだったり、火鍋を食う会に誘われたりしたので盆と正月が一緒に来た感ありますね。

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 フォ~ルアウト76は今のところ「NPCが少ない以外は今まで通り」感があるのでじっくり楽しめそうです。パッチファイルがアホほど大容量なので、買ってきてからプレイするまでに2時間くらいおあずけ喰らうのが難ですね。以上です。じゃあおれ、忙しいんで。木材がバカスカ取れる場所ってどこ?

 


 

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 「アマプラでいい感じのホラーが観た~い!」という人は『ジェーン・ドウの解剖』を観ましょう。エグくて怖くて、登場人物が少なくて覚えやすく、舞台もほぼ死体検死場のみに限定されているので無駄にアタマを使うことなくホラーの雰囲気に浸れます。「解剖」がテーマなので、人体をズルリとかゾロリといった感じで剥いじゃったり、モツがブリンボロンまろび出たり、リアル目の死体…焼死体から腐乱死体、頭を銃で吹っ飛ばした自殺死体とかが出てくるのでそこは覚悟しておいてください。

 とある一家惨殺事件現場で見つかった身元不明の死体…ジェーン・ドゥの検死を任されることになった親子。目だった外傷も見つからず、美しい状態のまま保たれている名無しの彼女の死因はなんなのか? 解剖を進めていく親子ですが、進めていくたびに「死体の異常さ」が際立っていき、彼女の内部からは「あり得ないモノ」がどんどん見つかっていく。これは…いったい何なのか? 彼女はなぜ死んだ? どう死んだ? 誰に殺された? 加速度的に謎が深まる中、明確な悪意が現実を侵食し、検死官親子を巻き込んでいく。

 スティーブン・キングが250ページくらいの中編で収めそうな、「感情移入を強制的に促すリアリティ」と「こじんまりなのかスケール大きいのかよくわからない恐怖の質」と「終盤のやり過ぎに近い大盤振る舞い」を兼ね備えたステキ作品。いや、キングほどヤケクソではなく、本作はわりとしっとり、じっとりな雰囲気を保っていたほうかな…。厭な気分に浸りたい週末にオススメ。