ジャッカルの日

世田谷の河童料理専門店「ジャッカル」店主の日記ブログ。

海は青かった/『恐怖漫画短篇集 孤独』

 1日だけ取れた盆休み、プレステ4で遊んでいるだけで終わってしまう~ッ! 貴重な休日を無碍にするのもアレなので、静岡県の郷土料理・釘ぢくわを作ることにした。
 釘ぢくわはちくわに釘を詰め込むだけのシンプルな料理。浜松など県西部ではちくわの真ん中辺りが膨らんだ形がポピュラーらしいが、東部では釘の先端が何本か横から飛び出しているほうが粋とされる。どちらにせよちくわが破けないよう気をつける必要があり、おれのような素人だと菜箸を使わないとうまくいかない。熟練のおばちゃんならオナホを洗う要領でちくわを裏返しにするようにして広げ、ひょいひょいとスムーズに詰めていく。また、釘ぢくわは郷土料理と言われるが食用ではなく、暴漢や不貞の妻の頭に振り下ろすのが主な使い道らしい。
 奮闘の末、形は不格好だが8本の釘ぢくわが完成。ひとしきり眺めてから捨てる。

 


 

   『恐怖漫画短篇集 孤独』読了。良い感じでエグい10作が揃ったホラー漫画アンソロジー。クラウドファンディングで創刊された「ホラーコミックレザレクション」とは異なり、過去の単行本未収録作品が中心となっている。

 筋立てはシンプルながらこの作者の描く男子女子は相変わらずかわいいなと再確認できる「窓のむこうがわ」(稲垣みさお)。幼女漫画テイストで描かれるバッドテイストの極み「ママのハンバーグ」(杉原那月)。元ネタがさっぱりわからない異形の群れがインパクト残しすぎる「恋焦がれる島」(真山創宇)。鏡とコオロギというモチーフの組み合わせが独創的な「鏡地獄」(崇山祟)。“今現在にも伝わる山の怪異”の描き方が上手く、オチのサプライズも効いてる「山童」(加藤山羊/矢樹純)。姑にいびられている若妻が伝染病の浮浪者にレイプされて奇形の子供を妊娠するという、不幸モノのテンプレをただただ詰め込んだ引き算を知らない怪作「人間の形をしていない赤ん坊」(神田森莉)。ツノの生えた女子中学生が男の子の腹を貫いてしまうという異様な導入に異様なオチ、異様なグロ描写が読者の心を穿つ「刺す!」(柴原むかで)。『ドカコック』の作者がこんな短篇を!?と驚いてしまう、幻想的で美しいグロテスク短編「湿っぽい部屋」(渡辺保裕)。これぞホラー漫画!という徹底的な容赦のなさが凄い「夢」(小津哲也)。終わりの無い不安、出口のない迷宮に読者を放り込んだまま本書を締める「見知らぬ女」(近藤宗臣)。「どれも素晴らしかった」という月並みな感想になってしまうが、ホントそうなんだもん。ホラー専門誌がすっかり減ってしまった昨今、こういうアンソロジーなら無限に読んでいたいですね。

 

雷地獄へフルアクセル/『最狂超プロレスファン烈伝』

 今年のコミケはかなり行きたかったのだが、開催3日間すべて仕事だったので、オリジナルの踊りで哀しみを表現していた(おかげで仕事ははかどらなかった)。8月11日はやや早く上がれたが、コミケには間に合いそうもないので電気ねずみが大量発生しているという横浜みなとみらいへ足を伸ばすことにした。ワイも夏らしいことやりたいねん。

 会場に着いてみたが、ピカチウではなくイーブイがむしろ大量発生していた。『ポケモンGO』(街に現れる、いろんな種類のおばけを捕まえるゲーム)のイベントと連動しているのかと思ったが特に関連は無いそうです。

f:id:jackallsasaki:20180812222852j:plain

 かわいいですね。

f:id:jackallsasaki:20180812223017p:plain

f:id:jackallsasaki:20180812223025p:plain

 CPも個体値は終わってたけど色違いはうれしいですね。

f:id:jackallsasaki:20180812223115j:plain

 ピカチウさんもいましたが、ドリフの雷様コントにしか見えないアフロで頑張っていたので売れっ子は違うなと思いました。

 


 

f:id:jackallsasaki:20180812232351j:plain

 『最狂超プロレスファン烈伝』(徳光康之)kindleで読む。おれのプロレス知識は『プロレススーパースター列伝』と、あとはせいぜい『キン肉マン』で読んだ知識くらいしかないので「ファン」とは口が裂けても言えないが、プロレスは嫌いではない…というか好きである。「何かのきっかけがあれば、おれは熱狂的なプロレスファンになる展開もあったのでは?」という気持ちがなんとなくある。
 試合も見れば見たで楽しいのだが、大学に入るまで見たことがなかった。我が故郷の富山県では、全日本プロレス中継もワールドプロレスリングもけっこう早いタイミングで打ち切られていたようなので…。馳浩とか寺西勇とか富山出身のプロレスラーもけっこういるのに…。
 プロレスゲームもプロレスに関する本も好きで、むろん本作も楽しく読ませて頂きつつ、プロレスファンは信頼できる人々だなあという思いを新たにしているのであります。

パンダを返して!/『クズとメガネと文学少女(偽)』

  ペット葬儀社という、普段のおれとはあまり接点のない職業の方と話す機会があった。昔、ハムスターの葬儀を請け負ったのだが、依頼主のところへ行くと亡骸が存在しないという。広い公園に連れていき、芝生に放して遊ばせてやっていたらトンビか何かがサッと掻っ攫っていったとのこと。自然の掟やんけ。その件、最終的になにをどう葬儀したのかは聞きそびれた。
 あとは酒も入っていたので、キンギョやウズラの火葬についていろいろ不謹慎な展開になったので書かないが、まあずいぶん面白エピソードの多い仕事だなという印象。むろん酒の席で沈鬱な話はしないだろうが、「ペット葬儀に関する笑える話」なんてまず表に出てこないから新鮮でもあった。ヒトの葬儀をコメディタッチで描いた作品はいくつかあれど、ペット葬儀ギャグを扱った映画・漫画って思いつかないもんな(たぶんだが、よほどうまくやらないと炎上する)。ペット葬儀社同士の飲み会にでも行こうものなら、世に出ることのないおもしろ話がギチギチに煮詰まってゼリー状で漂っているのかもしれぬ。

 


 

f:id:jackallsasaki:20180809193532j:plain
 谷川ニコ『クズとメガネと文学少女(偽)』2巻、これで完結だが最終回はとんでもないブツ切り。単行本ではちょっとしたエピローグが書き足されているが、いつでも再開できそうな終わり方です。
 高校生が図書室で文学談義をするという『バーナード嬢曰く。』と被りまくっている設定だが、どちらかというと本作はキャラ同士の絡みが中心で、文学作品はそのダシに使われているような扱い。とは言え、言及されている作品の良さはじゅうぶん伝わってくる。『悪の教典』買っちゃったよ。超面白いよ。三文オペラ検索しちゃったよ。
 本作の“文学少女”こと織川衣栞おりかわいおり(通称:おーり)はキャラ作りで文学少女っぽく振るまってるだけで、文学的素養ゼロの残念女子として描かれている(ドストエフスキーをアメリカ人だと思っている)。タイトルにある主人公3人のうち、ちゃんと本を読んでるのはメガネだけという惨状だが「おーりのようなドアホウでも楽しめるなら、おれでも読めるに違いない」となるし、ふだん本を読まない彼らの身もフタもない感想のやりとりも面白い。もっとこの調子でいろんな本を紹介してほしかったなあ。

宇宙を救う3つのキュータマ/『ゴッドサイダー』

 昔は、自分が読んでる漫画の登場人物と同じ、またはそれ以上の年齢になるといろいろと感慨深かったものだが、とうにおっさんになったおれは桜玉吉本人がその対象になってしまう。「おれと同い齢の時、玉吉は船舶免許を取ってたんだよな」とか「有限会社の社長になっていだんだよな」とか「無職の女子にメシをおごっていたんだよな」とか「『逮捕しちゃうぞ』のパロディで“鯛干しちゃうぞ”してたな」とか。だからなんだというわけでもないのだが、「漫玉日記」で描かれたネタのあれこれ…釣りだのバイクだのスノーモービルだの同人作りだのテレクラだの伊豆だの沖縄行だのは、中年男性なら一度はやってみたいレジャーばかりだったな、と。景気のいい時代で無ければ成り立たないエッセイ漫画ではあったよな。いろいろ楽しそうなことやってるユーチューバーを見ると「玉吉メソッドだなあ」と思ったりもする。なんでこういうことを書いてるかというと、つまり仕事ほったらかして温泉に行きたい。虫捕り勝負してしょうけらになりたい。パチンコとケーキバイキングとカラオケで三番勝負したい。やるか。今から。(23時35分)

 


 

f:id:jackallsasaki:20180807233559j:plain

 『ゴッドサイダー』。最近kindleで初めてちゃんと読んで、今は『ゴッドサイダーセカンド』を読み進めている最中だが、スゴい漫画という感想しかない。「なにか壮大なとんでもないことが起きている」ことは分かるのだが、読み終えた先からぜんぶ頭から抜けていき、20ページ前の展開すらよく思い出せない。『ゴッドサイダー』のあらすじを、大まかにでもソラで言える人がいたらマジで尊敬する。おれの脳のキャパをいろんな意味で超えている。
 『メタルK』は最近読み返したときも、そのエログロぶりをたいへん面白いと思ったのだが。大長編サーガである『ゴッドサイダー』よりも、もうちょい短いものから読んでみるべきか。間違いなく凄い人なのだが、読んでいる自分がいまいち乗り切れてないことにもどかしさすら感じる。

噂の二人! ついに婚約/『快僧のざらし』

 智恵子は東京に空が無いという。ほんとの空が無いという。あるじゃろうがぁ~~ッ!!!! 常日頃から東京の空を守るために苦労している皆様の存在と、努力と、想いを無視してわかったようなことを…あどけない話では済まされんぞ~~~~ッ!!!! 激昂してビンタをかますジャッカル佐崎さんだったが、智恵子は決断的ブリッジでこれを回避。流れるように繰り出されるムーブで、佐崎さんの顎に爪先蹴りが叩きこまれた。「ヌウーッ…」風圧でまぶたが切れたのか、視界がうすもも色の朝のしめりのように霞む。膝を落とし中段に構えた智恵子は、手のひらを上にしてクイ、クイとこちらを手招きする。

 阿太太羅山の山頂に、一瞬の静寂が訪れる。

 


 

f:id:jackallsasaki:20180805173153j:plain

 山上たつひこ『快僧のざらし』kindleで読む。チビで変態な小坊主・のざらし君が、修業仲間の陽念・陰念と共に和尚さんのケツを掘ったり(ツルハシで)、托鉢と称して普通に窃盗に励んだりするデタラメ漫画。ぶっちゃけ『がきデカ』とほぼ同じなのだが、一発ギャグが少なめ。というか「仏滅!」とか「地獄!」とか叫んで変なポーズをするギャグ自体は何度か出てくるものの、普通過ぎるためかまったく印象に残らない。のざらし君よりも、比較的ハンサムな方なのに平然と変態行為を行ったり、初期の数話だけなぜかオカマキャラだったり、興奮すると脱糞しながらわなないたりする陽念のほうがヤバい気がする。

哀しい捨子の物語 /『天国大魔境』

―― 虹裏に入り浸っていた浪人時代、肛門で野菜を栽培するGIF動画を見て感銘を受けたんです。自分でもああいうものを創ってみたいと思い立ち、「予備校の授業で必要なんだよ!」と親を説得してパソコンを買ってもらいました。念のためゲーミング仕様にしておいたので、基本プレイ無料のTPSをプレイしたり無料サンプル動画をDLしたりと充実の日々でしたね(笑)。だけど、自分がそんな自堕落な生活をしている間にも、職人の手による新たな肛門栽培動画が次々と生まれていて。ニンジン、ダイコン、ゴボウ、レンコン、そして「新機軸」と絶賛されたポマト…。「創作の情熱」をそのままぶつけたかのようなこれらの動画を見ているうち、「おれは何をやっているんだ」って。「腐っている場合じゃないだろう」、と(野菜だけに)。そこで一念発起して改めて動画作りを学び直し、半年の歳月をかけて作り上げたのがトウモロコシの肛門栽培動画でした。ただ、これが非常に不評でして、「根菜じゃねえだろ」だの「トウモロコシはこんなふうに生えない」だの…(笑)。絶え間ない批判や罵詈雑言を受けて、あの頃は完全におかしくなってましたね。肛門栽培GIFを1枚ずつ貼ったスレを乱立してカタログを埋め尽くしたりだの、いろいろやらかしたあげく悪質な荒らし認定を受けまして(通称:肛門アブラムシ)、実家に訴状が届いたりしました。

なるほど。その頃の体験が、『未来のミライ』につながった…?
―― ええ、原点と言ってもいいでしょうね。

(『STUDIO VOISE』2018年9月号より抜粋)

 


 

f:id:jackallsasaki:20180804182037j:plain

  石黒正数新刊『天国大魔境』、生と性と死をウェットに描いたSFアドベンチャー。崩壊後の日本を舞台に、「天国」なる場所を探す少年と彼に同行する便利屋のお姐さんのストーリー、そして外界から途絶された謎の施設で暮らす少年少女たちのストーリー、2つが同時進行する。
 廃墟と化した都市で、食料と寝床と水を求めてのサバイバル…こういう情景をしっかり描写してくれているだけでワクワクしてしまう。石黒先生のSF味を長編で存分に味わえるのは嬉しさしかない。続き~。

男の意地の必殺剣! /『カメラを止めるな!』

 道場やぶりは入試で一律減点との報道を知り「道場やぶり差別を許すな!」と憤りを見せるジャッカル佐崎さん(さそり座)。これに対して大学側は「普通に受験を行うと大量の道場やぶりが合格してしまう」「他流試合に夢中で長続きしない人が半数」と解答し、吐いたツバ呑まんとけよコラと佐崎さんは激昂、道場看板にすり身を乗せた新作かまぼこ「成れの果て」を片手に大立ち回りを繰り広げるも、機動隊の一斉掃射によりかまぼこ諸共ネギトロになったという。(ロイター通信)

 


 

 f:id:jackallsasaki:20180803174048j:plain

 上田慎一郎監督『カメラを止めるな!』を観てきまんた。本作はミニシアター2館限定の上映だったのが口コミが広がり異例のロングラン&大ヒット、全国で拡大上映される運びとなった、まあ一言で言えば「話題作」です。

 結論から言うと、ものすごく面白かったし超気にいってしまった。「速攻でチケットが売り切れ満員になる幻の傑作映画」、観る前から相当ハードルが上がっていたのだが、やすやすと超えられてしまった。脱帽。個人的にはオールタイムベストに入るほど。

 だいたい、SNSだのブログだので本作について調べると「何も前情報を仕入れずに観ろ」などと書かれている。おれもそう思う。Wikipediaなどもってのほか、公式サイトも薄目で見てほしいくらいだ。

 

 ネタバレにならないネタバレをすると、まず本作に致命的なネタバレはない。前情報を仕入れてほしくないのは決して「どんでん返しのネタバレがあるから」ではなく、全編が面白すぎるので先に知っておくともったいないからである。
 また、海外版タイトルは「ONE CUT OF THE DEAD」。これから想像できる通り「ゾンビもの」だが、ホラーではない。老若男女問わず楽しめる傑作である。

 

 いやー。本当すごかった。おれは『マッド・マックス 怒りのデスロード』を観た時「こんなに完璧な映画って存在してもいいんだ!」というわけのわからない感動を得たが、ジャンルは違えども同等の衝撃を邦画で受けることになるとは思わなかった。
 本作のクライマックス中、自然と涙があふれてきた。感動の涙だとは思うが、決して「泣かせ」のシーンではない。むしろ笑い過ぎて涙が出ていた人もいただろうが、おれの場合はそれとも違う。なんというか、「すべてがここに集結する」ことへの感動…これは…「悟りの涙」…!? あまりにも見事な展開を見せられてしまい、「すべてのことに意味があったんだ」という驚きがまず最初に来て、「だったら、ここにいるアタシも…宇宙のすべてに意味があったんだ!」という、生命体の根源を揺さぶるほどの感動を続けて得たからではなかろうか。完全にアッチに行ってしまってるような感想で申し訳ないが、嘘偽らざる気持ちであります。

謎のイケメン・正彦登場!/『おカマ白書』

 所属サークル「平成死んだ犬団」の連中とスカイプ会議。平成の終わりも近づき、そろそろ団名を変えなければならないが「新年号が決まってからでは遅い」等わけのわからない主張をする勢力が一部いるため、各種手続きがまるで進まない。死んだ犬の供給先も減少を続けており、団の存続自体危ぶまれている時期に揉めている場合ではなかろう。とは言え、今回の会議は新たな団体名として「少年ドリアン倶楽部」が挙がるなど有意義な内容。早々に切り上げて皆でマインクラフトをして遊んだとのこと。

 


 

f:id:jackallsasaki:20180801213314j:plain

 主人公の大学生・岡間は、ひょんなことから「キャサリン」としてオカマバーで働くことになった。彼は同じ大学に通うミキちゃんに一目ぼれするが、ミキちゃんは「キャサリン」の方と親しくなってしまい、オカマバーの常連客になる。正体がバレたらどうなっちゃうの~!? という、『殺し屋1』『ホムンクルス』の山本英夫が送るエッチコメディ。kindleでは全5巻。連載時は2巻までしか出ていなかった。ウィキペディアによれば、当時「動くゲイとレズビアンの会」から抗議を受けたのと、有害コミックへの風当たりが強くなっていた時期だったのが理由との事。同じヤングサンデーで連載していた遊人の『ANGEL』に比べれば全然カワイイものだと思うが。
 最初のころはバナナを咥えたり咥えさせたりの『みこすり半劇場』レベルのギャグが続くが、5巻以降は他のラブコメでは見られないような、「おカマ」がテーマじゃなきゃまずありえないスリリングな展開も満載。最終回はマジで「!??」となるハッピーエンド。良い。

【レビュー】『遊戯王デュエルリンクス』でのみ流行したわけのわからないデッキ15選

 最初に言っとくと『遊戯王』を知らない人は置いてけぼりです。

 

 「各キャラが使える特殊なスキル」「初期ライフ4000」「デッキ下限20枚」「独自のしょぼいカードプール」といった要素により、『遊戯王』OCG(オフィシャルカードゲーム)とはまったく異なる環境のアプリゲーム『遊戯王デュエルリンクス』。ここでは「冷静に考えたらこんなんが流行ってたのヤベえよな」という気にならないでもない、懐かしのデッキを適当に紹介していきます。

 ※『デュエルリンクス』のカード規制「リミットレギュレーション」は、 「LIMIT1」に指定されたカードはその中から1枚、「LIMIT2」に指定されたカードはその中から2枚までしかデッキに入れられないというもの。OCGの制限カード・準制限カードとは異なるので注意。

 


【恐竜雷龍】
 『デュエルリンクス』ではいろんな原作キャラを使用できるのだが、初期に人気だったのは《ジュラシックワールド》*1をゲーム開始時から貼ることができるスキル「恐竜王国」を持つダイナソー竜崎だった。当時は攻撃力1700の《アックス・レイダー》がウルトラレア扱いされていたほどで、攻撃力が1900になった《屍を貪る竜》、《二頭を持つキング・レックス》で一方的に相手を倒せる恩恵はかなり大きかった。この2匹で《ブラキオレイドス》を融合召喚できれば圧倒的アドバンテージを得ることができたほど。どうせ融合ギミックを組み込むならと、恐竜族でもなんでもない《サンダー・ドラゴン》と《双頭の雷龍》をついでに採用したデッキも少なくなかった。

f:id:jackallsasaki:20180731191115p:plain


【海ビート】
 『デュエルリンクス』最初の追加パック「エイジ・オブ・ディスカバリー」は、デュエル開始時に自動的にフィールド魔法《海》を貼る梶木漁太のスキル、「海の伝説」と相性のいいカードが多数収録されていた。このため、初期のデュエルリンクスは竜崎と梶木がトップクラスの実力者という愉快な状況になっておりました。
 この頃の【海ビート】は《満ち潮のマーマン》をアタッカーに据え、《ヒゲアンコウ》や《大波小波》の効果から《海竜-ダイダロス》を召喚、一気に試合を決めるというものだった。ちなみに【海ビート】自体は現在でも《伝説の都 アトランティス》や《潜海奇襲》を活用した形でそこそこ使われている。

f:id:jackallsasaki:20180731191159p:plain


【カラテマンワンキル】
 《カラテマン》に《財宝への隠し通路》を使って直接攻撃可能な状態にした後、《閃光の双剣-トライス-》を装備させて2回攻撃を付与。その後、《カラテマン》の効果で攻撃力を2000にアップさせ、直接攻撃×2でライフ4000を削り取る。初期の一時期のみ流行したが、皆のカード資産が増え《エネミーコントローラー》《クリボール》《ツイスター》が行き渡ったころには怖くもなんともなくなってしまった。

f:id:jackallsasaki:20180731191220p:plain


【狩場サクリ】
 孔雀舞のスキル「ハーピィの狩場」は、文字通りデュエル開始時に《ハーピィの狩場》*2を自動的に発動するというもの。比較的自由なタイミングで場の魔法・罠カードを破壊できるようになるため、相手の伏せ除去はもちろん、自分の《サクリファイス》で吸収した相手モンスターを破壊することで毎ターン効果を使えるようになる。あまりに強力過ぎたためか、スキル「ハーピィの狩場」が「デュエル開始時、デッキトップに《ハーピィの狩場》を置く」効果に変更された。また、「ハーピィ」自体のステータスの低さや展開の遅さも響き、徐々に姿を消すことになった。『デュエルリンクス』に実装されていない「ハーピィ」関連のサポートカードはまだまだあるので、何かのきっかけで再注目されるかもしれない。

f:id:jackallsasaki:20180731191248p:plain

 

【スタンバイバーン】

 お互いのデュエル開始時の手札を1枚増やす真崎杏子のスキル「デュエルスタンバイ」を使用、相手の手札の枚数に応じて効果ダメージを与える《革命》や、その他《ファイアー・ボール》などのバーンカードを使って勝利するデッキ。半々の確率で相手か自分の手札を2枚増やす《カップ・オブ・エース》は、どちらの効果でも有利に働くので相性がよい。先行さえ取れれば圧倒的かつ一方的なデッキだったためか、2017年8月に《革命》がLIMIT1制限されてしまった。ちなみに『デュエルリンクス』で最初に制限されたカードがこの《革命》である。初期ライフ4000の『デュエルリンクス』でこの火力は脅威であった。
 杏子の「デュエルスタンバイ」は【デッキ破壊】にも使われることが多く、こちらも初期デッキ枚数が少ない『デュエルリンクス』では対策していないとあっという間に積みかねない。最近は《カップ・オブ・エース》に加え、相手に3枚強制ドローさせる《悪魔の監視者》がLIMIT2制限をくらったため【デッキ破壊】も弱体化している。

f:id:jackallsasaki:20180731191323p:plain

 

【竹光バーン】
 《リーフフェアリー》を召喚後、《折れ竹光》《妖刀竹光》《黄金色の竹光》などの効果でドローしまくり、《黒いペンダント》などの装備魔法を《リーフフェアリー》で射出して1ターンキルするという理不尽極まりないデッキ。先手さえ取れればほぼ勝利できるほどの破壊力を持っており、やられた方は相手のソリティアを延々眺めていることしかできなかった。メタのつもりか《森の聖霊エーコ》*3が誰でも比較的ラクに入手できるようになったが焼け石に水、あっという間に《リーフフェアリー》《黄金色の竹光》ともどもLIMIT1に制限され構築不可能になった。

f:id:jackallsasaki:20180731191501p:plain


【粉砕ナチュル】
 ノーマル、レアのみで組める安価なデッキ【ナチュル】が流行したことがあった。《ナチュル・ハイドランジー》自身の効果や《ナチュル・パンプキン》で上級モンスターを手軽に並べられるため、毎ターン「自分フィールドのレベル5以上のモンスターの数×300」分の攻撃力アップができる海馬瀬人のスキル「粉砕!」と非常に相性がよかった。社長が可愛らしいナチュルのお花や虫さんたちを並べて「ワハハハハハハ!」と高笑いする光景がランクマッチでよく見られたものです。

f:id:jackallsasaki:20180731191650p:plain


【アロマヘイズ】
 OCGにもアロマと名の付くデッキはあるが、この場合は《魔封じの芳香》とも【アロマージ】とも関係なく(【アロマージ】デッキ自体はそこそこ強い方)、孔雀舞のスキル「香水戦術-アロマ・タクティクス」のこと。自分のデッキの一番上のカードを常に確認できるため、《陽炎獣 スピンクス》*4との相性は抜群。もともと相手のカードの効果の対象にならない陽炎獣をフィールドに並べ、《ビーストライザー》などで強化して攻守隙の無い盤面を作れる。上級モンスターが中心なので事故率はやや高いが、安価に組めるうえ、現在でもそれなりの強さ。

f:id:jackallsasaki:20180731191706p:plain


【デビフラワンキル】
 ライフポイント5000を支払ってエクストラデッキの融合モンスターを召喚する《デビル・フランケン》。初期ライフ4000のリンクスではまともに使えないカード…ではなく、ライフポイントが1000以下の時、カードを発動するために払うライフポイントが必要なくなる「ライフコスト0」というスキルがある。この効果は次の相手ターン終了時まで続くので、《デビル・フランケン》の効果も2回使用できる。《局地的ハリケーン》で相手のセットカードをバウンスさせ、《青眼の究極竜》《サイバー・エンド・ドラゴン》で総攻撃すれば一気に逆転可能。スキル「ライフコスト0」を使えるのは杏子とリシドだけなので、この2人が怪しい動きをしていたらライフを1000以下にしないよう立ち回る必要がある。まあ《神の忠告》*5《コズミック・サイクロン》で調整されたらどうにもならんけど…。今現在でも特に規制されていないデッキ。

f:id:jackallsasaki:20180731191719p:plain

 

【肥大化バーン】
 《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》を相手フィールドに召喚、《肥大化》や《呪魂の仮面》でロックし、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の効果ダメージや《アマゾネスの剣士》の自爆特攻で相手ライフを削る。初期ライフ4000のデュエルリンクスではかなり有効な戦術。強制的に相手のデッキに《寄生虫パラサイド》を仕込むインセクター羽蛾のスキル「フライング寄生」も併用すれば、ラヴァ・ゴーレムを警戒してフィールドに2枚以上モンスターを並べない相手への対策になる(ついでにパラサイドの効果ダメージも入る)。後に《肥大化》がLIMIT1に規制され、やや組みにくくなった。

f:id:jackallsasaki:20180731191743p:plain


【三星忍者】
 迷宮兄弟のスキル「三星降格」は「ライフポイントを2000払い、ターン終了時まで手札のモンスターのレベルを3下げる」というもの。最上級モンスターを即出せるのはもちろん強力で、減ったライフも《至高の木の実》で簡単に回復でき、《二重召喚》があれば最上級2匹をポンポン出せてしまう。あまりに強かったので消費ライフポイントが3000に調整されたが、「忍者」が登場したことで再度注目を浴びる。いったん《黒龍の忍者》《赤龍の忍者》さえ出してしまえば、《忍法 分身の術》《忍法 変化の術》などを駆使して一方的な展開が可能だった。プレイングがやや難しい点*6、《忍法 変化の術》がウルトラレアで入手しにくい点がネックだったが、さらに「三星降格」が「ライフポイントが1000以下の時に使用できる」よう再々調整されてしまった。一時期は世界大会で猛威を振るうほど強力なデッキだったが、現在はめったに見かけない。

f:id:jackallsasaki:20180731191756p:plain


【サフィラ機械天使】
 2017年9月に「遊戯王GX」キャラが登場して以降、長らくランキング上位を占めていたのが「サイバー・エンジェル」中心の儀式デッキ。いまだシンクロ召喚すらないようなカードプールのデュエルリンクスで、第9期(2016年)登場の機械天使は明らかにオーバースペック。高いステータスを持ち除去も可能な《サイバーエンジェル-荼吉尼》、耐性を付与できる儀式魔法《機械天使の儀式》、手軽なサーチカード《サイバー・プチ・エンジェル》といった強力カードが揃っており、しかもキーカードの多くが天上院明日香のレベルアップ報酬&ドロップ報酬なので、課金せずとも比較的手軽に入手可能。あまりにも強力だったため、2017年11月に《サイバーエンジェル-荼吉尼》《機械天使の儀式》が異例の早さでLIMIT2に規制されたが、《竜姫神サフィラ》《輝神鳥ヴェーヌ》などの儀式モンスターを加えたデッキも流行。依然として高い使用率をキープしていたため、とうとう2018年6月に《サイバー・プチ・エンジェル》もLIMIT2入り。サイバー・エンジェルデッキはまともに組むことすらできなくなってしまった。

f:id:jackallsasaki:20180731202225p:plain

 

【自滅】

 『デュエルリンクス』で各キャラが使う固有スキルの中には、対戦後のドロップ報酬でのみ入手できるものがある。スキル集めで効率だけを追い求めるなら「対人戦でサレンダー以外*7の手段でさっさと負ける」のがいちばん手っ取り早い(対人戦で負けても、ある程度の報酬と経験値はもらえるため)。この稼ぎプレイに特化したのが自滅デッキで、《デステニー・デストロイ》《サイコロン》《ヒエログリフの石板》など、自分のライフを減らす魔法・罠カードをひたすら使うだけ。相手している方はちっとも面白くないが、無償で勝ちは譲ってもらえているわけで、ある意味Win-Winなため特に問題にはなっていない。少なくとも今のところは。

f:id:jackallsasaki:20180731204644p:plain


【増刷害悪】
 ライフが2000減るごとに、次のドローフェイズで引いたカード1枚を2枚に複製できるペガサスのスキル「増刷」を活用したデッキ。《黄金の天道虫》でライフを維持しつつ、《レインボー・ライフ》《イタクァの暴風》《ドレインシールド》などの罠カードを増刷して相手をロックする。後に「増刷」がデュエル中に1回しか使用できなくなったことで大幅に弱体化した。

f:id:jackallsasaki:20180731191910p:plain

 

【サイレントワンキル】
 《サイレント・ソードマンLV3》に《財宝への隠し通路》を使って直接攻撃可能な状態にし、《沈黙の剣》で攻撃力をアップ&効果耐性付与、《アサルト・アーマー》で2回攻撃を付与し、ワンキルを狙うデッキ。やってることは上記の「カラテマンワンキル」と変わらないのだが、効果耐性が付くため止めることが非常に難しい。現在は《財宝への隠し通路》《アサルト・アーマー》がともにLIMIT2に規制されている。

f:id:jackallsasaki:20180731191923p:plain

 

 以上です。ちなみに今現在の『デュエルリンクス』、OCGでは2018年に登場したもののたいして流行らなかった【空牙団】デッキが猛威を振るっています。そりゃ最近出たばっかのカードがリンクスに来たら強いよな。あと筆者は『遊戯王』OCGをプレイしたことがありません(チェーンとか理解できないため)。

www.konami.jp

*1:恐竜族の攻撃力と守備力を300アップする

*2:ハーピィを召喚した時、場の魔法・罠カードを1枚破壊できる

*3:効果ダメージを受けた時に手札から特殊召喚でき、相手に同ダメージを与える。さらにそのターン中、以降は効果ダメージを受けなくなる

*4:デッキの1番上のカードの種類を当てると、手札・墓地から炎属性モンスターを召喚できる

*5:ライフポイント3000を払って相手のモンスター召喚、魔法・罠の発動を無効にする

*6:具体的にどう難しいのか説明するのが面倒くさいレベル

*7:サレンダーすると報酬等はもらえない

セクシー婦警SOS!/『新・のぞき屋』

 急にキーボードがうまく動かなくなってしまった。こういう時の対処法としてはNumlockだの変換モードだのをチェックしたり、ドライバーを再インストールしたり、パソコンを放電させたりといった方法があるらしく、どれも一通り試してみたのだがまったくうまくいかない。症状を細かく記すと、

1.バックスペースを押すと「@」か「’」が入力される

2.ERTYUは普通に入力できるが、IOPはまったく反応ナシ

3.F12を押すとシャットダウンする

 などなど。いったいどうして? 原因は? とスマホでさんざん検索した結果、前日に酔っぱらってハイボールをキーボードにぶちまけてそのままにしていたのを思い出し、Xboxのチャット用キーボードに交換したら簡単に直りました。めでたしめでたし。と思い込んでいたのは幻覚で、実際はパソコンに呪いがかけられていたのが原因だったのでサタンに祟られて死んだという。

 


 

f:id:jackallsasaki:20180730233423j:plain

 Kindle Unlimitedで久々に『殺し屋1』を読み返したら一晩過ぎてしまった。これ、イチもジジイも最初から最後までピンチらしいピンチにまったく陥っていないのだな。垣原戦もなんだかんだで楽勝だもの。それでいて読んでる間、スリリングさが持続しているのも凄い。映画版もいずれ見よう。

 山本英夫作品は『殺し屋1』『おカマ白書』『のぞき屋』シリーズをKindle Unlimitedで読める。『新・のぞき屋』は簡単に言えば探偵モノだが、ゆがみまくった人間の欲望がテーマであり、毎回イカレポンチな「敵」が出てくる。アイドルに粘着するデブオタ社長、大量のゴキブリを飼育し自在に操るストーカー、ハナクソをこすりつけるのが趣味のバーリトゥード盗聴魔など、特撮怪人レベルの変態も少なくないのだが、なんだかんだでハッピーエンドになるエピソードが多いのが不思議。「ここで終わらせとけば“イイ話”になるやろ」という終着点からさらに二転三転するストーリーも良い。これまた一気に読んでしまった。